銀行キャッシュカードの逸話 そのⅡ
前回銀行のキャッシュカードをなくしたときの手続きを紹介しましたが、関連することで思い出した逸話がありますのでご紹介しましょう。駐在員の方はご参照ください。
荻村は中国銀行と中国工商銀行に口座を持っていました。中国銀行は京信素材深セン赴任時、工商銀行は次代コーポ上海赴任時に作りました。
現在は二つ以上の銀行口座を持てなくなっているようなお話しも聞きます。 銀聯(ユニオンペイ)といって世界中で使える仕組みを構築していますが、人民元の海外への流出を避けるため海外での使用は一人十万元/年という制限ができた際、複数の口座を利用する人がいたからです。現在は 更に発展し複数口座を持っている人も合算され一人十万元/年が厳格運用されていると聞きます。銀行間のネットワークも素晴らしい。一党政治のなせる技です。
余談ですがスマート銀行やシティだけでなく、スマート行政、スマート病院など情報をつないでより安心安全な社会を目指しているようです。日本のマイナンバーカードもそれを目指しているようですが発展が遅いです。中国人は16歳以上の人は「身份证」という非接触ICカード式の身分証の携帯が義務づけられています。指紋登録もされているようです。そのお話もいつかいたします。
前回荻村は中国工商銀行のキャッシュカードを何者かに持ち去られ、紛失・再発行の手続きを行ったのですが、荻村が次代コーポ上海へ赴任した後、前任岡田が退任してからオフィスを移転させておりました。口座を作った店舗は元のオフィスの近く、再発行は新オフィスの近くなのですが同じ上海なので受入れてくれました。
実はエリアが違うと偉いことになるのです。
京信深セン時代、上海へ出張した際、現金が不足し上海本部近くの中国銀行へ行き窓口に並びました。いつも混んでいます。当時はUSドルで給与をもらっていたので銀行窓口でキャッシュカードを出し「把一千美金换成人民币(千USドルを人民元に両替してください)」と依頼しました。まずUSドルを人民元に換えないと引き出せないからです。ちなみにこの中国語は荻村が一番初め言えるようになった中国語文節です。金が下ろせずサバイバル状態だったからです汗
するとおばさま風の窓口は
「磁気が読めない。磁気が弱くなっているようだからキャッシュカードを作り直せ」と指示します。
「すぐ作ってくれ」と荻村は依頼します。
「これは深センで作ったカードだろ?上海の店舗では再発行できない。深センで作り直せ」と涼しそうに言います。
「我怎么回深圳去? 没钱,买不起机票!(どうやって深センまで帰るんだ!金がなきゃ飛行機チケット買えないじゃないか!)」と荻村は叫びます。
後ろや横に並んでいる人達からドッと笑い声が起こりました。
見知らぬ中国人を笑わせたので、それはそれで気分のよいものでしたが、窓口は予想通りの反応でした。表情も変えず、こちらの顔も見ず一言。
「我不知道。没办法(あたしゃ知らないよ。どうにもならないね)」
実は飛行機チケットはもう予約済みだったしホテル代はクレジットカード払いが効くので節約しながら帰宅はできたのですが、タクシー代や地下鉄代が不足するとやっかいでした。中国では色々なリスクに備えておかなければなりません。
「自分のことは自分で守る」 ここでの鉄則です。
この続きは次回逸話Ⅲでお届けいたします。
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