発票(ファーピアオ)とは

  拙著の中でも「発票(ファーピアオ)」について何度か記載しています。イメージが沸かない方もいらっしゃると思いますので、キャプチャーで説明いたします。


 これは次代コーポレーションの主人公が帰国前、広州のアパートを引き上げ、最後の引継ぎのため上海に二週間宿泊したホテル宿泊代の発票です。

 日本のように文房具屋さんで売っている用紙に勝手に書き込めばよい、というものではありません。中国税務当局によって管理されるものです。日本のように勝手に発行できるものは「収据」といいますが、経費精算などはできません。単なる「お金を受け取った」という個人的な証拠に過ぎません。

 このキャプチャーは「上海増値税専用発票」と書かれています。「専用発票」と「普通発票」に分類されます。筆者の理解では専用発票は500万元/年以上の事業主、普通発票はそれ未満の小規模事業主が発行するはずなのですが、よく「専用発票と普通発票どちらがよいか?」と聞かれます。「何故両方発行できるのか?」矛盾と疑問を感じるのですが、ここでそういうことをいちいち気にしていると、調べ物だけで24時間/日では不足します。

 この発票を発行するとその情報は税務局に瞬時に飛び管理されますので、脱税することは不可能ということになります。ちなみに日本の消費税とは少し性質が違います。

 税率はこの宿泊費は6%で、総額7,500元(内増値税424.53元)となっていますが、一般的な製品やサービスの増値税率は13%です。2019年3月までは17%でした。個人消費者は発票を必要としないことが普通ですので、飲食店などはその分納税を逃れているのではないかと想像できます。発票が不要なら*%安くする、という店もあったりします。

 2018年4月からだったでしょうか?ホテルや飲食店で「発票(ファーピアオ)」と要求したら「シュエイハオ」と言い返されるようになりました。突然のことに何のことか分かりませんでしたが「税号」と言っているようです。発票のキャプチャーに記載されている「纳税人识别号(納税人識別号)」のことでした。登記している法人の納税者番号のことです。従来は会社名だけでよかったので名刺を出していました。

 納税者番号など覚えているはずありません。18桁もありますので覚えるのも不可能というものです。そこはスマホ時代、企業登記情報を閲覧するアプリで確認しすぐに解決できました。

 会社の財務部門に「このような変更が行われたら駐在員に事前に通達してくれ」と依頼しますが、何度言っても習慣にはなりません。

 この変更の目的は何でしょうか?納税する側である売り主の情報は必要ですが、買い手の登記情報も必要になったということです。誰が何をどこにいくらで売っているのか?全てが丸裸ということになります。

 

 次回は話を胡商店事件に戻し、主人公荻村が代理店上海ショウキに初めて訪問したときのことを回想します。その時、ショウキからサインが発信されていたのです。



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