偽物のお話 ご注意を
第一章で荻村が深センに着いたときに目にした「SONYの腕時計」や「HONDAに見えるHAODA」のバイクのことを紹介しました。更に「WINDOWSやMS-OFFICEを5元で買ってきて深センオフィス社員全員がインストールしていた」ということも書きました。当時WINDOWSだろうが映画だろうがコピーCD全て一枚5元でした。ディスク代と設備&手間代なのだと思います。
更にこのブログでも大手代理店が京信ブランドの偽物を販売した事件にも触れました。その際、荻村の秘書がルイビトンのコピー品バッグを持っていたため責任追及できなかったのです。
https://hayabusahiro.blogspot.com/2022/08/blog-post_4.html
この国では偽物なしでは語ることができません。
まず上の図柄をご覧ください。イタリア発祥の有名スポーツブランド「Kappa」の公式ロゴです。背を向け合った二人は実は「アダムとイブ」、Kappa(カッパ)はギリシャ文字の「k」の読み方で、この文字は天にかざした手のひらの形を表していて、その姿が勝利に喜ぶ人の様子を想像させることで「勝利」を意味しているようです。
工業分野では京信や次代の偽物も多く存在していました。電気系は浙江省の温州という市が偽物生産の集積地です。
公安は取り締まりに動いてくれます。WINDOWSの件もありますし、これ以上知的所有権の問題を放置するのは国際的にも恥ずかしいとの認識があるのでしょう。京信時代荻村のところに「この製品は偽物ではないか!?」と駆け込んできた顧客がいました。その情報を元に荻村が動いて一件解決することができました。
深センにも電気街(昔の秋葉原の電気街集合ビルのようなところ)が偽物をよく売っています。駆け込んだ来た顧客はその某店で偽物を掴まされたと言います。予行演習で違う店に入り「京信の○○はあるか?」と聞くと「本物なら***元で偽物は**元だ」と平気で言ってきます。
いよいよ顧客から情報を得た某店で「京信の○○はあるか?本物だぞ」と聞きます。「あるよ」と言います。「これはどこで生産されているのか?」再度尋ねます。「ちょっと待て」と輸送用の外箱を持ってきます。そこに送り主のシールが貼ってありますが「生産元:京信素材深セン貿易公司」と書かれています。これは「俺の会社だ!大体貿易会社がもの造りしないだろうが!」 更にその某店は京信の一級代理店という看板を掲げています。「一級代理店の証拠を見せろ」と言うと、棚に飾っていたあたかも正規の「代理店証」を持ってきます。そこには何と荻村淳一のサインまでされているのです!もちろんこの代理店証も偽造されています。
激怒した荻村はそれらの情報を公安に通報、公安が生産元の温州市の家内産業を突き止め、在庫や仕掛品を押収しました。
公安から連絡が来ます。「荻村さんの通報で一社やっつけることができました。押収した偽物を焼き尽くす『打ち砕きの儀式』をしますので荻村さんも参加してください」ということです。公安からの依頼などでしかたない行きましたが、一社一社焼き尽くしても焼け石に水なんじゃないか?と思うのは公安当局も一緒でしょう。ちゃんとやってるよ、というパフォーマンスです。
偽物のお話をいたしました。次回は偽物屋でつまらない駆け引きをして失敗した主人公の逸話をご紹介しましょう。
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