主人公も知らずと中国語口撃をしていた 「不要勉強」(迷宮入りの話)
みなさん こんにちは。はやぶさひろです。
「听不懂」の三文字での哀情(覚えたての中国語をしゃべり「お前の言ってることは分からない」と迷惑そうな顔をされる)に関し書いてきましたが、実は主人公荻村も長年に渡り真面目な社員に中国語でヘビーなことを言い続けてきました。
その下りは「第八章 一網打尽 ~ミッションコンプリート」原稿には書いていたのですが、がっさり割愛された部分をそのまま掲載してみましょう。この「不要勉強」の逸話を知り合いに話すととても受けるのです。出版版では「丁」という元々次代コーポ深セン販社広州営業所の社員が登場します。2019年12月末深セン販社を清算、2020年1月1日上海販社広州分公司を設立し再雇用した営業員ですが、試用期間中に能力不適合であっさり解雇いたしました。原稿にはその続きがあったのです。
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この丁(テイ)はやはりエバー中国からの転籍社員であり、中国語の標準語発音に難がある。昔の香港人のおじさんが話していたような特徴のある訛りだ。
彼は広州の農家に生まれたが、発展に伴い農地が区画整理にあい代替のアパートが増えていった。彼の名義で三軒のアパートを有し、ひとつは自分の住まい、二つは貸しており生活に困ることはない。その昔別の事業を担当していた森下が深圳出張時、広州中日ビルシステムに訪問した際、営業担当の彼はTシャツ、短パン、サンダルで顧客での待ち合わせに来たそうだ。
荻村は『丁(テイ)は単なるパシリで技術営業などとても無理だ』と確信していたので、冗談っぽく、しかし本心で話してみた。
「経済的に余裕があるだろうから、こんな安給料で毎日働かなくてよいのではないか?」
「そうですが、仕事をしていないと世間体が悪いので」
と嬉しそうに語った。
嫌みが通じていなかった。中国には独特な嫌みというか排他的な言い回しがあり、かつての経験でとても悪いことをした記憶がまた蘇ってきた。
荻村は中国赴任早々から現地社員に対し日本人として優しさや公平さを振る舞おうとしていた。
終業チャイムが鳴ったら速攻で席を立ち帰宅する社員がほとんどの中、珍しく遅くまで仕事をしている人材もいる。
筆者はそういう人たちに『不要勉强,快回家吧』、『勉強』は日本の漢字と少し違うが意味は全く違い『無理をする』ということなので、直訳し『あまり無理するなよ。早く帰りなよ』との思いで声をかけるのだが、そう言われたほとんどの人がとても悲しそうな顔をする。が、特に気にもせず五年経過した。
三人目の秘書が退社することになり荻村に進言してくれた。
「荻村さんはいつも『不要勉强,快回家吧』と言いますが、それだけは止めてください」
「何故だ?」
「お前はクビだ、と聞こえます」
唖然とし家庭教師の先生に詳しく聞いてみた。確かに直訳は『無理するなよ。早く帰りなよ』なのだが、組織トップからそのように言われると
「君はもう無理しなくていいんだよ。頑張っても無駄なんだから。早く家帰って、もう出て来なくていいよ」
とも聞こえるのだそうだ。五年間大変申し訳ないことをした。
正に『言外の意味』、あるいは中国語諺の『醉翁之意不在酒』~酔っ払いジジイの意図は酒にあらず~が象徴している。
相手にとって否定的なことを告知する場合、このような表現になることが非常に多い。
部下からの提言、要求などに対しては『再说吧』~また(後で)話しましょう~と言えば、拒絶の意味となり部下は『解りました』とそれ以上は言わない。
丁(テイ)には『不要勉强』と言えばよかったのか。適切なときに口から出てこなかった。
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恐るべし中国文化。
中国人の奥様や彼女のいらっしゃる方につきましては、デパートやショッピングセンターで「これ買っていい?」と言われた際、「再说吧」と答えたら往復ビンタ間違えありませんので注意してください汗笑
明日からしばらく外出しますので、更新がスローになるかもしれません。
再見!不見不散!
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